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顧客体験に不満があるユーザ

群衆の叡智:ユーザセンチメント・オブザーバビリティの価値

2022年1月27日
翻訳: 島田 麻里子

この記事は米Catchpoint Systems社のブログ記事 Wisdom of the Crowds: The Value of User Sentiment Observabilityの翻訳です。
Spelldataは、Catchpointの日本代理店です。
この記事は、Catchpoint Systemsの許可を得て、翻訳しています。


ビジネスに不満があるとき、多くの人が最初にすることは何でしょうか?
ソーシャルメディアで文句を言うことです。
これらのコメントを観測する=ユーザセンチメント・オブザーバビリティを行うことにより、UXに大きな影響を与える問題が発生した場合に、それを事前に察知することができます。

お客様の声を監視するにはどうしたらよいでしょうか?
また、なぜそれが重要なのでしょうか?
その問題点を深く考えてみましょう。

なぜユーザセンチメント・オブザーバビリティが重要なのか?

ユーザセンチメント・オブザーバビリティとは、YelpやTwitterなどの様々なソーシャルメディアプラットフォームからレビューや意見、奇をてらった投稿などを収集し、特定のサービスについて消費者がどのように言っているかを追跡するプロセスです。
苦情を言ってくるお客様の対応は困難な場合もありますが、カスタマーサービスシステムの泣き所を明らかにする上で非常に価値があります。
ユーザの感情やコメントは、使いやすさや到達しやすさに関する様々な問題と関連しています。
広範なオブザーバビリティ戦略と併せて使用することで、トラブルシューティングの迅速化やデジタル顧客体験の向上に貢献します。

ユーザセンチメント・オブザーバビリティによって示される問題は以下の通りです。

企業がクラウドプロバイダの障害を知ることのできるツイートの例(Twitter/@navneetraju)

アプリケーション・パフォーマンス・モニタリング(APM)や他の多くのネットワーク監視およびオブザーバビリティ・ツールは、ユーザや電子取引のラスト・マイルを無視していることがほとんどです。
UXの質は、企業のデジタル・パフォーマンスの成功を測る究極の尺度であるため、これはかなり大きな欠落です。
企業が従業員と顧客の両方に完璧なデジタル体験を提供するためのプラットフォームには、彼らの実際の声も含まれるべきではないでしょうか?
人の視点から見たオブザーバビリティの側面に何が起きたのでしょう?

さらに、検証された問題に早急に対処することで、あなたのビジネスの評判を高めることができます。
ソーシャルメディア上の苦情を、公共性の低い場で、自分に合った方法で解決する機会が得られるのです。

ユーザの感情はどのように監視、測定できるのか

UXを測定するには、複数のテレメトリ(遠隔測定法)のソースを収集・分析する必要があります。

上記に加えて、ユーザセンチメントを監視することで、企業は包括的な状況を提供する幅広いテレメトリ・ネットを張ることができます。
企業は、デジタルサービスやアプリを利用するお客様の意見や感情を聞き、ユーザの視点から真のUXを測定することができます。

Catchpointは、デジタル体験監視に関しては、常にデータセンターではなくエンドユーザを起点とし、デジタルサービス配信チェーン全体を観察することに注力してきました。
パフォーマンスや可用性の問題の80%は、企業のファイアウォールの外側で発生しているため、これ以外のアプローチは直感に反すると考えています。
結局のところ、私たちは急速に変化するデジタルの世界に住んでおり、人々は遠隔地で働き、Zoomで医師と話し、オンラインで驚異的な量の商品やサービスを購入しています。
現実には、UXはビジネス・パフォーマンスと同義です。

だからこそ、総合的なデジタル体験オブザーバビリティ戦略が重要なのです。
800以上のバックボーン、ブロードバンド・クラウド、エンタープライズ、ラストマイル、ワイヤレスなどのネットワーク接続設備からの洞察を活用するCatchpointを利用することで、企業はどこからでもリアルタイムに問題を特定することができます。
ユーザの感情情報を利用することで、企業は自社ブランドの全体的な健全性をより広く窺い知ることができます。
これは、監視のパズルの重要なピースですが、度々無視されがちです。
Catchpointでは、オブザーバビリティ・ポータルから直接この洞察を提供していますので、顧客の声とビジネスが提供するデジタル体験、そしていつ、どこで問題に対処すべきかという点を結びつけることができます。

視点の重要性

オブザーバビリティ戦略において、幅広い視点を持つことは他社との差別化に繋がります。
「群盲象を評す」という寓話について考えてみましょう。
盲目の男たちが一人ひとり、尾や牙といった象の体の一部分を調べます。
ご想像の通り、それぞれが自分の感じていることを違った概念で表現していて、その描写は実際の状況とは全く関係ないものでした。
例えば、尻尾が「ロープ」であったり、牙は 「槍」であったり。

これと同じことが、単一のレンズからしか監視していない場合にも起こります。
部分的な状況を見るだけでは、問題の原因を発見するのに度々失敗することとなります。
(そもそも問題発見のプロセスがはるかに遅いのは言うまでもありません)
これがオブザーバビリティ戦略全体の中で、ユーザセンチメントのオブザーバビリティを組み込むことが重要である理由です。