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Catchpointのプロフィール ― エヴァ・ボーズ=チャタートンに聞く「これまでとこれから」

2022年3月11日
翻訳: 島田 麻里子

この記事は米Catchpoint Systems社のブログ記事 Catchpoint Profile: Looking Back and Looking Forward with Eva Bose-Chattertonの翻訳です。
Spelldataは、Catchpointの日本代理店です。
この記事は、Catchpoint Systemsの許可を得て、翻訳しています。


エヴァ・ボーズ=チャタートン氏は、Catchpointのグローバル人事と人材採用を担当し、2009年には僅かな人数だった同社を、全世界で300人以上の従業員を抱えるまでに成長させました。
人事と人材管理の分野で20年以上の経験を持つエヴァは、Getty Images、Guardian Life Insurance、DoubleClickでチームを率いてきました。
SUNY Stony Brookで産業・組織心理学の理学士号を、Long Island Universityでメンタルカウンセリングの理学修士号を取得しています。
旅行と写真をこよなく愛するエヴァは、夫と3人の子供、そして愛犬のコーディと一緒にニューヨークを拠点に活動しています。

エヴァとその家族
エヴァとその家族

共同設立者と初めて会ったのはいつですか?

私がメディ、ドリット、ヴェロニカ、スコットに出会ったのは20年以上前の1997年のことです。
私たちは、当時まだあまり知られていなかったDoubleClickというスタートアップ企業で出会いました。

DoubleClickは、瞬く間に世界最大のインターネット広告会社のひとつとなりました。
一番最初の仕事の一つで、インターネットブームの始まりの時期でした。

DoubleClickでのチャンスは、他では得られないものでした。
幸運なことに、私は人事組織の中で複数の役割を担い、世界中を飛び回ることができました。
この会社は、私のキャリアをスタートさせるための強固な基盤と、膨大な量の学習機会を提供してくれました。

DoubleClickを辞めた後、もっと成熟した役割が必要だと思い、Guardian生命保険に転職しました。
それは私のキャリアにおいて最高の失敗でした。
私がチャンスにおいて何を求めていないのかを教えてくれたからです。

Guardianは、非常に構造化された環境で、プロセスや管理層がかなりありました。
代わりに、私はストラクチャーとスタートアップの融和を探していました。
そしてGetty Imagesで働き始めたのです。

Getty Imagesの後、私は様々な場所や素晴らしい会社でキャリアを積み、2009年にCatchpointの人事部長の話を持ちかけられました。
最初はCatchpointのコンサルタントとしてスタートしました。
当時私は双子を妊娠しており、幼児も抱えていたので、子育てとキャリア継続の両方を手に入れるチャンスを狙っていました。

その頃、在宅勤務の機会を提供する企業はほとんどありませんでしたが、Catchpointはそうしてくれたので、私はそのことにずっと感謝しています。
ここのチームは、私の履歴書に空白期間を設けることなく、子供と一緒にいることができる余裕を与えてくれました。

私が入社した当時は、マンハッタンにあるとても小さなオフィスに、ほんの一握りの人しかいませんでした。
共同創業者の4人と、エンジニアが2人、それから私ですね。
私が初めて採用したのは、当時大学を卒業したばかりの人でした。

結局、彼女は10年以上もキャッチポイントに滞在することになったのです!
当時はCraig's Listで求人募集していたんです。
(訳注…Craig's List 世界最大級の不動産情報。求人情報などを掲載したWebサイト)
私は従業員一覧を作ったらCatchpointを離れるだろうと思っていました。
そして、13年後の今も、ここにいるのです。

Catchpoint独自の文化とは?

Catchpointには明確なミッションとバリューがあり、それは組織を通じて明確に表現されるとともに、経営陣や従業員の日々の実践の中でも活かされています。
私たちはこのコアバリューに基づいて採用を行っており、その成果は社員の在職期間に表れています。
私たち自身の在籍期間が、そのことを物語っています。

Catchpointの在職期間の平均は3年半ほどです。
一方、私たちのような規模のSaaS企業では、平均18ヶ月程度です。

Catchpointにおいて、成功は祝福され、リーダーとは触れ合う機会が多く、話しやすい環境になっています。
私たちは、非常にフラットな組織構造を持っており、社員が形式主義や権力争いに縛られることなく、アイデアや提案を出すことができるのです。
制約が少なければ、創造性や革新性の可能性は無限大です。

私たちは、社員に多くの投資をしています。
他社に負けない給与、素晴らしい社員特典、プロフェッショナルとしての成長、そして学ぶ機会を提供します。
2年前、私たちは学習・開発チームに大規模な投資を行うことを決定しました。

社員教育、セールスイネーブルメント、カスタマーイネーブルメントをピープルオペレーションズチームに一本化し、優秀な人材を採用したのです。
我々のセールスイネーブルメントは、私たちが実施する全ての調査で常に上位にランクインしています。
そして当社のカスタマートレーニングチームは、フォーチュン100社にコンテンツを提供してきた中で最も強力なチームの一つです。

新入社員に対する社内のオンボーディングは、基本的な歓迎の言葉だけではありません。
オンボーディングは社員が成功するための適切なツールとコンタクトを確保・運用することなのです。
社員が歓迎されていると感じられ、価値ある関係を築ける社会性も備えています。

そして最後に、社員が私たちの組織、ビジョン、主要製品、そして私たちが働く業界の風景を徹底的に知ることができるという点で、戦略的であるのです。

社員の皆さんをどのように見ていますか?

まず、私たちは非常に透明性の高い組織であるということです。
社員一人ひとりが、自分の立ち位置や会社の方向性を知っていると感じてほしいのです。

隔週で行われる全員参加の会議、半年に一度の社員満足度調査、毎年の業績評価、社員との定期的なミーティングや会話を通じて、このような取り組みを行っています。
コロナ禍では、これを機会にして、社員とのコミュニケーションを過不足なく行うようにしました。

私たちは、カスタマイズされたトレーニングプログラムを提供し、社員の努力を称えるピアツーピアの機会を設けたり、教育にかかる費用の給付やLinkedInラーニングへのアクセスなど、社員向けプログラムを継続的に見直しています。
また、社会貢献活動、メンタルヘルスケアプログラム、長期休暇、サマーフライデー(夏季の金曜日に仕事を早く切り上げる制度)、誕生日休暇、ファーストフライデー(毎月第一金曜日の午後を休みにする制度)など、健全なPTOポリシーも用意されています。

2021年12月ボストンで開催したCatchpoint get together
2021年12月ボストンで開催したCatchpoint get together

採用についてお聞かせください

Catchpointでの採用は、私が入社してからも進化を続けています。
当初Catchpointの採用活動は、求人情報を掲載し、メールボックスを作成して履歴書を回収するという、非常に初歩的なものでした。
長年リクルーターは1人でしたが(8年後も在籍)、今ではチームはグローバルになり、10人に近づいています。

採用はピープルオペレーションズチームの中で最も注目される役割であり、社内の全ての部署と同じように、日々の課題を持っています。

私たちは最高の人材を求めています。
私たちを際立たせているのは、まさに先ほど述べたとおり、楽しみながら学習と成長の両方の機会を作り、イノベーションを促進する環境で働くことができる幸運な社員たちなのです。
社員の勤続年数がそれを物語っていますし、Catchpointの3分の1以上が社員の紹介で採用されたという事実は、驚くべきことです。

みんなCatchpointで働くことが大好きですし、友人や同僚を誘うことで前向きで強い文化が生まれ、それが入社候補の人にとっても魅力的なのです。

昨年は100人以上の社員を採用しましたが、それを可能にしたのは、人材獲得側の専任チームが、当社のコアバリューを体現する人材をCatchpointに紹介することを日々優先しているためです。
私たちのコア・バリューは、私たちの社員を第一の資産とする共通項です。

2021年12月ニューヨークで開催したCatchpoint get together
2021年12月ニューヨークで開催したCatchpoint get together

チーフ・ピープル・オフィサーとして、最も困難だったことは何ですか?

私は多くの点でチャレンジという言葉を否定的に捉えていません。
私たちが構築し、成長していく中で、組織の健全性は優先され続ける必要があります。
進歩的なタレントマネジメント戦略を構築することは、私たちが今直面している競争の激しい雇用市場における挑戦でもあります。

私たちは優秀な人材を惹きつけ、既存の人材に働きかけるために適切なものを提供できるよう、継続的にベンチマークを行い、競争環境を調べています。

私たちは、素晴らしい従業員体験を提供したいと考えています。
それは日々進化するものであり、計画、実行、そして舞台裏の強固なチームを必要とします。
私は、Catchpointのピープルオペレーションチームを非常に誇りに思っています。

私たちの成長、強力な在職期間、ポジティブな文化は、このチームなしにはあり得ませんでした。

この13年間における個人的なレベルでの最大の成果は何でしょうか?

人々が興味を持ち続けてくれること。
私たちのために働き続けたいと思わせ続けること。

私が一番誇りに思うのは、ここにいたいと思ってくれる素晴らしい人たちがいることです。
在職期間と離職率の低さがそれを物語っています。

今度のブランド再構築で、会社にどのような影響があるとお考えでしょうか?

今回のリブランディングがもたらす可能性に、私はとても期待しています。
市場における優秀な人材の獲得能力を強化するものですから、今度のブランド再構築がもたらす全体的な影響を楽しみにしています。