分析レポート

DEJの2022年ITパフォーマンスマネジメント調査 ― 主要ポイント

2022年8月10日
翻訳: 島田 麻里子

この記事は米Catchpoint Systems社のブログ記事 DEJ's 2022 IT Performance Management Study: Key Takeawaysの翻訳です。
Spelldataは、Catchpointの日本代理店です。
この記事は、Catchpoint Systemsの許可を得て、翻訳しています。


Digital Enterprise Journal (DEJ) の2022年ITパフォーマンスマネジメント調査は、今日のITチームに影響を与える24の分野に焦点を当てています。
例えば、人材獲得競争、複雑性の管理、データ管理、大規模な分析など、ITチームが眠れなくなるような苦痛がここにあるのです。

しかし、深く掘り下げていくと、あるパターンが浮かび上がってきます。
それは、すべてビジネス・アウトカムに帰結するということです。

ビジネス・アウトカムの重視

DEJの調査によると、ITパフォーマンスの管理は、主に4つの分野でビジネスに多大な影響を及ぼしていることがわかりました。

DEJが実施した調査では、84%の企業が、ITのパフォーマンスをビジネスの成果に結びつける必要性を、導入したい機能の第1位として挙げています。

その理由は、数字を見れば一目瞭然です。
調査対象の組織のうち、イノベーションの取り組みによって業績が好転したと報告したのは、わずか39%でした。
さらに、75%が、自分たちが気づいていない技術管理の問題が原因で、業績に悪影響が出たと回答しています。

当然ながら、この欠陥がもたらす経済的影響は甚大です。
DEJは、ソフトウェアに関する取り組みとビジネス上の成果との整合性がとれていないために、年間平均763万ドルの損失を被っていると指摘しています。

興味深いことに、DEJの調査結果は、この分野におけるCatchpointの調査と一致しています。
2021年の年次SREレポートが観測した内容に注目してください。

「(企業が)行っていないことは、自らをビジネス・アウトカムや顧客価値と十分な整合性をとることです。
これは、経営者たちが会話をする際の典型的な流れです。」

では、DEJは何を推奨しているのでしょうか?

信頼性、ユーザ体験、市場へのスピード、リソースの最適化といった分野は、ビジネスに与える影響がすでに大きく、常に増加しているため、戦略的に重要視されるべきです。

スピード、信頼性、IT運用の近代化

DEJによると、65%の企業が、デジタルサービスのリリーススピードと信頼性の適切なバランスを見つけることが重要な課題であると報告しています。
財政的な綱渡りをしている企業は、発売時期の遅れにより平均3,550万ドル、発売が早すぎたことにより約1,700万ドルの損失を出しています。

55%の企業が、IT運用管理のアプローチを近代化し、変革する必要があると報告しており、このバランスを見つけることが、オブザーバビリティ・ソリューションを採用する企業の重要な推進力となっていることが明らかになりました。
トレンドはどこに向かっているのでしょうか。
DEJは「調査によると、IT運用の重要な価値領域は、従来のトラブルシューティングやコスト削減から、変化の管理やイノベーションの実現にシフトしている 」と述べています。

IT運用を管理するアプローチを近代化し、変革する必要性に目覚めた企業というのも、この調査で明らかになった傾向のひとつです。
2019年以降、ユーザ体験の可視化が課題であると認める企業が52%増加しました。
その結果、IT運用を管理する統一プラットフォームを採用した企業ではより大きな成功を収めており、91%の信頼性を獲得しました。

また、新しいタイプのテクノロジー・アーキテクチャやインフラの導入に伴う複雑化も傾向としてありました。
例えば、マイクロサービスを導入した後、複雑さが約12倍になったという企業もあります。
しかし、業績の高い企業は、複雑性を受け入れ、適切な能力の組み合わせでそれを制御し、競争上の優位性に変えているのです。

顧客体験と従業員体験が基本

過去18ヶ月間において、「新しくユニークな顧客体験を可能にすること」がITパフォーマンステクノロジーへの投資における主要因であると回答した企業は、以前より41%増加しました。
2022年、これはほとんどのデジタルビジネスにとって最大の目標です。
その理由は簡単で、ユーザ体験に関わる問題によって、年間平均1670万ドルの損失が発生したのです。

しかし、この目標を達成することは容易ではありません。
この2年間で、ユーザの体験やパフォーマンスに対する期待は飛躍的に高まっています。

多くの組織で懸念が高まっているのが、従業員体験の可視化の欠如です。
74%の企業が「work from anywhere」の取り組みを採用する際の障害として、従業員体験の可視化不足を挙げています。
逆に、従業員体験をモニターしている組織では、従業員の離職率が61%も低くなっています。

顧客体験と従業員体験の目標を達成するために、DEJは、ユーザの視点から体験を監視する機能を導入することを強く推奨しています。
このようなことから、オブザーバビリティの重要性が益々高まっていることがわかります。

オブザーバビリティ・ソリューションに対する要求の高まり

優れたユーザ体験を管理することはITイニシアティブの主要な目標であるにも関わらず、約4分の3の企業がユーザ体験の可視化を行っていないと回答しています。
その結果、51%の企業が、イノベーションがビジネス上の利益をもたらしているかどうか認識していないことがわかりました。

また、デジタル配信チェーンの盲点によるビジネスインパクトが過去3年間で平均41%増加したことも赤信号です。
このニーズに対応するため、64%の企業がオブザーバビリティの機能を導入しているか、導入を検討しています。

DEJは、この傾向はますます強まると指摘しています。

オブザーバビリティがこれほど「ホット」な言葉になった理由のひとつは、完全な可視性を持つことがより重要になり、実現がより困難になり、新しいアプローチが求められるようになったからです。

まとめ

DEJの調査により、ITのパフォーマンスは様々な分野でビジネスに影響を与えており、あるものはより大きな影響を与えていることがわかりました。
最終的な提案に際して、DEJは、「(監視の)アプローチを再考し、業績悪化の原因となる『盲点』を確実に排除すること」を企業に求めています。

そのため、世界で最も革新的な企業が、Catchpointのデジタル体験オブザーバビリティ・プラットフォームを利用しています。
Catchpointは、お客様のシステムをエンドツーエンドで完全に把握するためのお手伝いをいたします。