SpeedData

全米で働く

大手自動車保険会社、エンドユーザ体験の監視で代理店従業員の生産性を促進

2022年11月7日
翻訳: 島田 麻里子

この記事は米Catchpoint Systems社のブログ記事 Major Auto Insurance Provider Fuels Field Agent Productivity With End User Experience Monitoringの翻訳です。
Spelldataは、Catchpointの日本代理店です。
この記事は、Catchpoint Systemsの許可を得て、翻訳しています。


2020年3月には、多くの組織がすぐにリモートワーク主体の働き方に軸足を移しました。
あらゆる業界の多くのITチームにとって、これは従業員が効率的に在宅勤務を行うための技術を確保するための大規模な緊急対策を意味しました。

幸いなことに、特に保険業界では、すでにリモートワーカーを擁している企業が多く、この移行をうまく乗り切ることができました。
しかし、特にエンドユーザ体験の監視においていくつかのギャップが露呈し、さらなるIT投資の必要性が強まっています。

このブログ記事では、大手自動車保険会社が、ハイブリッドワークの社員やリモートワークの社員がテクノロジーの途絶に邪魔されることなく、仕事の生産性を維持できるようにするため、Catchpointがどのように支援しているのかという企業事例をご紹介します。

課題と解決策

米国内のあるトップクラスの保険会社では、リモートワーク環境でのインターネット接続が最大の懸念事項の一つとなっていました。
この課題に正面から取り組むため、同社のITチームは、全ての従業員が使用するデバイスやネットワークに関係なく、最高の「どこからでも仕事ができる」体験を保証するために、信頼性の高い接続を提供することを目標としています。

「当社は最近、4GLTEベライゾンテクノロジーを導入し、従業員の端末に5Gオプションを導入することを検討中です。
ワイヤレス接続は、Wi-Fiを補完して、従業員がどこでも接続できる環境を実現するものです」

同社のIT担当者はそう語ります。

代理店の従業員は、ベライゾン、自宅のWi-Fi、異なるインターネットプロバイダ、企業のVPN経由で接続しており、ネットワーク運用チームは、どこで速度低下が発生しているのか正確に把握できないため、接続に関する問題のトラブルシューティングが困難であることを認識していました。
従来の監視ツールでは、エンドユーザからの苦情と、機器・ネットワーク・プロバイダからのデータの関連付けに苦労していたそうです。
エンドユーザの視点から監視することしか、必要な洞察を得る方法はなかったのです。

同社は、エンドの視点からより良い可視性を得るために、Catchpointのエンドポイント監視ソリューションを導入しました。
Catchpointからのアドバンテージポイントは、ユーザの自宅のWi-Fiであろうとベライゾン4GLTEであろうと、特定のネットワーク上で特定のアプリケーションを使用するエンドユーザの体験を、いつでも理解するのに役立っています。

また、大規模な障害が起きたときに、いち早くアラートを出したいという要望もありました。

「Catchpointのパブリック・シンセティックノードは、当社の代理店従業員がアプリケーションにアクセスしたり業務を行ったりする地域やISPから、主要なアプリケーションを先回りして監視するのに役立ちます」

これによって、ITチームはユーザに影響が及ぶ前にパフォーマンスの問題を先回りして検出し、解決することができます。
そして、重大な問題を迅速にトリアージしてトライアンギュレートし、問題のあるISPやアプリケーション・コンポーネントを特定することができるのです。

結果

従業員のリモートアクセスの劣化状況を未然に把握し、問題が発生しているところを特定

Catchpointを使用することで、この企業はネットワーク、アプリケーション、デバイスのパフォーマンスを洞察し、リモートおよびオフィス内の従業員のデジタル体験を詳細に把握することができるようになりました。

「リモートワークの従業員とオフィス勤務の従業員のデジタル体験スコアを確認することができます。
ユーザがネットワーク、デバイス、ビジネス・アプリケーションで望ましくない体験をしている場合、すぐに最適な改善策を講じることができます」

保険会社のITマネージャーは述べています。

Catchpointでは、様々なユースケースに対応した多彩な監視テストを提供しています。
例えば、その企業ではCatchpointが提供する多くの合成テストを実行し、Office365をプロアクティブに監視して、パフォーマンスの低下やリモート従業員に対するアクセシビリティの問題を特定しています。

Catchpoint導入以前は、アプリケーションの問題が従業員から報告されてから、ITチームがその根本原因を特定するまでに数週間を要することもありました。
データの証拠を収集し、適切なチームにエスカレーションしてトラブルシューティングを行い、解決策を見出します。

Catchpointを導入してからは「これまで数週間かかっていたものが、数分に短縮されました。問題を素早く切り分け、適切な社内チームにエスカレーションできるようになりました」ということです。

4GLTE、5Gのパフォーマンス監視をCatchpointで実現し、ビジネスの生産性向上に貢献

リモートワークの従業員が多く、日々の業務を遂行するためにビジネスに不可欠なSaaSアプリケーションを使用しているため、ITチームはWi-Fiを補完するものとして信頼性の高いワイヤレス接続を可能にしました。
これによって、劣悪なWi-Fi環境にいる従業員に影響を与えるダウンタイムを回避することができます。

従業員用デバイスにはカードが内蔵されており、代理店従業員はノートパソコンを手にしたらすぐにモバイルワイヤレス接続を設定できるため、とても便利なのです。
この新しいネットワークに投資したことにより、ITチームは従業員がネットワーク機能を最適に利用しているかどうかを確認したいと考えました。

Catchpointを利用することで、ITチームは4GLTEと5Gのネットワークを監視し、ボトルネックを特定することができます。
Catchpointが提供するエンド・トゥ・エンドの可視性は、あらゆるネットワークとその上で稼働する全てのサービスを監視できることを示しています。
潜在的な問題を事前に把握し、解決することが容易になるため、より先を見越した行動をすることが可能になるのです。

ベライゾンのワイヤレス・ネットワークを経由したトラフィックが、ベライゾンのインターネット・バックボーンを経由してMicrosoft Teamのインフラに伝達された場合のエンドユーザ・ネットワークの劣化
ベライゾンのワイヤレス・ネットワークを経由したトラフィックが、ベライゾンのインターネット・バックボーンを経由してMicrosoft Teamのインフラに伝達された場合のエンドユーザ・ネットワークの劣化

CatchpointによるVPN監視

ITチームにとって、会社のVPNを監視することは非常に大規模な仕事となります。
VPNトンネルは、様々な理由で通信が途切れたり、接続が切れたりすることがあります。
例えば、回線の状態、Wi-Fiの問題、ハードウェアの問題などによるものです。

Catchpointによって、ITチームは、代理店や保険査定人が経験している問題が、VPN接続に起因するものかどうかを判断することができるようになりました。
ITチームは、Catchpointを使用して、VPNの到達可能性とパフォーマンスをリアルタイムで能動的に監視することができます。

「Catchpointのユーザ中心型のネットワークパス分析により、VPN接続が問題であるかどうかを特定し、トラブルシューティングを行うことができました」

チームのITマネージャーは述べています。

ここで紹介したのは、この企業に関連する監視のユースケースのほんの一例です。
同企業は、今後もCatchpointを利用して、より優れたデジタル体験を提供できるよう計画しています。
今後のブログ記事では、Catchpointプラットフォームの活用により、従業員体験監視戦略がどのように進化していくのかについてもご紹介していきます。