Webサイトのコンバージョンを向上させるには
パフォーマンス向上によるスムーズなユーザ体験の提供
2023年8月9日
翻訳: 島田 麻里子
この記事は米Catchpoint Systems社のブログ記事「How can you improve conversions on your website?
」の翻訳です。
Spelldataは、Catchpointの日本代理店です。
この記事は、Catchpoint Systemsの許可を得て、翻訳しています。
この隔週マイクロ・ウェビナー・シリーズでは、CatchpointとITOps Timesが協力して、インターネット・レジリエンスを確保するために不可欠な6つの重要トピックについて解説します。
これまで、インターネット・レジリエンスとインターネットパフォーマンス監視(IPM)の重要性を探ってきました。
また、インターネット・レジリエンスによってeコマース事業者がどのように収益を上げられるか、企業はネットワークとAPIのパフォーマンスをどのように強化できるかを検証しました。
さらに、従業員のデジタル体験を向上させるための戦略についても検討しました。
シリーズの各トピックはこちら。
- なぜインターネット・レジリエンスにこだわる必要があるのか?
- IPMの紹介:どのように役立つのか?
- インターネット・レジリエンスは、eコマース事業者がより多くの収益を上げるためにどのように役立つのか?
- 企業はどのようにしてネットワークとAPIのパフォーマンスを向上させることができるのか?
- 企業はどのようにして従業員のデジタル体験を向上させることができるのか
- (本記事)Webサイトのコンバージョンを改善するにはどうすればよいのか?
最終回となる第6回は、Webサイトにおけるコンバージョンの向上という重要な側面に焦点を当てます。
あなたのWebサイトのパフォーマンスを最適化し、コンバージョン率を高めるための実用的な知見をご紹介します。
それではエピソードに入りましょう!
Webサイトのコンバージョンを向上させるには
WebPageTestデベロッパーコミュニティマネージャーのHenri Brisard氏によるライブQ&A動画、もしくは以下の書き起こしをご覧ください。
動画内容の書き起こし
- David Rubinstein
-
皆さんこんにちは。
インターネット・レジリエンス企業のCatchpoint社によるITOps Timesライブ・マイクロ・ウェビナー・シリーズの第6回、最終回です。
本日は、WebPageTestデベロッパー・コミュニティ・マネージャーのHenry Brisard氏をお迎えします。ボンジュール、Henry(アンリ)!
- Henri Brisard
-
David、呼んでくれてありがとう。
お話できて嬉しいです。
おっしゃる通り、私たちはこのマイクロ・ウェビナー・シリーズを一緒にやってきましたが、その最後を締めくくるアンカーを任されました。 - David Rubinstein
- ぜひ最後の仕上げをお願いします。
- Henri Brisard
-
そのつもりです。
私たち2人のために用意したこの素晴らしいプレゼンテーションをシェアしますね。
見えるかな?今日は、Webサイトのコンバージョンを向上させることについてお話しします。
僕も今回のシリーズを通してあなたとお話する者の一人ですが、Mark、Howard、Leo、Gerardo、そしてMehdiから、すでに僕たちのソリューションの数々を聞いていることでしょう。
しかし今日は、あなたとご一緒できて光栄です、David。
Web体験のことについてお話していきましょう。弊社はインターネットパフォーマンス監視の会社ですので、パフォーマンスについてお話ししたいと思います。
また、レジリエンスやそれに関連するあらゆる側面についても触れていきます。僕たちがよく話題にするのは、現代のWebでは1秒1秒がいかに重要かということです。
以前の統計で、サイトの読み込みに3秒以上かかると、訪問者の53%が途中で離脱してしまうことがわかりました。さて、3秒が経過しました。
僕たちは訪問者の53%を失ってしまったところです。
これは非常に影響が大きいことですね。実際、僕たちが業界の良き友人、たとえばAkamaiの人たちと話していて発見したことのひとつなのですが、G7諸国のうち、およそ75パーセンタイルで、ページのロード時間が3秒を超えていることをご存知ですか?
だから初っ端から、僕たちはいくつかの難題に直面しているんです。僕たちはスポーツマンだから数字が好きなんです、これから数字をいくつか見ていきましょう。
では、50%。
これは何だと思いますか、David? - David Rubinstein
- 「半分」ですね。
- Henri Brisard
-
あなたは半分、正しい。
そう、50%というのは、数年前に一緒に仕事をしたL'Oréal社に関係しています。
彼らはコンバージョンを高め、より高い数字を達成したいと考えていました。僕たちは力を合わせ、パフォーマンスを向上させることに取り組み、最終的には彼らが目指していた50%というマイルストーンに到達することができました。
L'Oréal社とのコラボレーションは続いており、彼らは今やeコマースの分野で強力なプレーヤーとして台頭しています。
昨年の報告された売上は約100億ユーロで、前年比9%という驚異的な伸びを示しています。僕たちは、彼らが目標を達成し、パフォーマンス重視の企業文化を維持するのを支援する役割を果たせたことを、嬉しく思っています。
さて、数字ゲームを続けましょう。
パターンがあることにお気づきですか、David?
5、10、15%。 - David Rubinstein
- ええ、わかりますよ
- Henri Brisard
-
Carpe社という会社があって、主にオンラインで運営されていて、クリーム、ローションといった類の製品を提供しています。
彼らはコンバージョン率5%増、トラフィック10%増、売上15%増を達成しました。
彼らの成功は、Shopifyプラットフォームの活用によるものであり、そのプラットフォームには専門のマーチャント・パフォーマンス・チームがいます。このチームは3人のメンバーで構成され、加盟店のパフォーマンスに関する問題への対応を支援します。
Carpe社は特に、Shopifyプラットフォームで利用可能なWebPageTestsを使用することで恩恵を受けました。
WebPageTestsでのテストは、ユーザ体験とコンバージョン率を向上させるために重要な、Largest Contentful Paint(LCP)やCumulative Layout Shift(CLS)などの指標の改善に注力するのに役立ちました。 - David Rubinstein
- まるでお客様をショッピングカートに誘導することができるように、パフォーマンスを向上させることで購買プロセスを完了させることができますね。
- Henri Brisard
- おっしゃるとおり。
- David Rubinstein
-
よく言われるように、馬を水飲み場に導くようなものだ。
馬に水を飲ませることはできない。
しかしこの場合、顧客を素早く正しい道に導き、顧客が望むものを提供し、簡単でポジティブな体験を保証すれば、より多くの売上を上げるチャンスが増えるでしょう。 - Henri Brisard
-
そうですね、お客様をショッピングカートに誘導する際には、Webの領域には数多くの解決策があります。
例えば、ユーザジャーニーの再現やWebテストのようなツールを使用することで、進行過程における問題点やボトルネックを特定し、対処することができますね。
素晴らしい指摘です、続けましょう。WebPageTestはパフォーマンス分析において重要な役割を果たします。
このツールを使うことで、重要な指標―成功している部分や潜在的な問題点が明らかになります。
それによって、コンバージョン目標を達成するための重要な測定を始めることができるのです。でも、それはCarpe社の話であって、あなたがL'Oréal社にいるような人だったら?
複数のプラットフォームを持ち、世界80カ国で事業を展開している場合、当社のCatchpointダッシュボードのような包括的なソリューションを活用するメリットがあります。
それは単に、何が起こっているのかが視覚的にわかりやすく、エンジニアにとってもそうでない人にとってもアクセスしやすく便利だからです。グラフを見て、自社のLCPは下がっていて、CLSは上がっている。
どうなっているんだろう?
そうやって、情報に基づいた決断ができるようになります。さて、あなたが今週何をしていたかは僕は知りません。
もし火曜日にあなたがリラックスしていたのなら、僕はAWSの障害でストレスを感じていました。
オンラインで何かを買おうとしたけど、何が起こっているのか全然わからなくて、結局Twitterでそのことを知ったんです。我々はForrester社の協力を得て、障害と途絶に関する調査を実施しました。
eコマースの戦略担当者を対象に調査を実施したのですが、彼らが1カ月あたり平均76件の障害を経験していることを知り、我々は驚かされました。現代のWebは非常に多くの要素が絡み合っており、継続的な監視が必要です。
警戒心をもって、予防的対策を取ることが重要です。
なぜなら、スーパーチューズデー(米国大統領選挙の予備選挙・集会が集中する3月第2火曜日)のようなイベントの際に見られたように、障害は広範囲に影響を及ぼし、インターネット全体に波及する可能性があるからです。先ほどの調査では、4人中3人のeコマース戦略担当者が、僕やあなたのような消費者が障害に直面したときに、苛立ちが増大する経験をすることについて、懸念を示していることがわかりました。
このような状況では、すべてをシームレスに実行し、パフォーマンスに関連するあらゆる問題に対処する、入念な監視の重要性が際立ちます。
ユーザにスムーズで途絶のないオンライン体験を提供するには、パフォーマンスに特に重点を置いたWeb体験の管理が不可欠になります。先ほど述べたように、1秒1秒が重要であり、Webサイトの読み込みに3秒以上かかると53%の訪問者が離脱するという事実があります。
しかし、僕たちはまた、1バイト1バイトが重要であり、Webが以前よりもはるかに複雑化している歴史的な瞬間にあると確信しています。
我々はより多くのリソースをパイプを通して送信しており、そのために世界中の多くのデータセンターが多くの重要な作業をこなしています。CatchpointのWebソリューションに導入された特筆すべき機能のひとつに、Carbon Controlと呼ばれるものがあります。
これは、ユーザがWebサイトを閲覧している間、あるいは購入の可能性がある間、モバイルデバイスに送信しているリソースを理解する上で不可欠です。
この機能は、JavaScriptや画像、その他さまざまなリソースが大量に配信されることを考慮し、送信データのプロキシとして機能します。これにより、お客様のデータ使用に関する貴重な洞察が得られます。
さらに、お客様のデータセンター、ホスティング・プロバイダ、サードパーティ・サービスによって使用されるエネルギー源などの要素も調査しています。
この検証は、サステナビリティの実践の重要性が高まっていることと合致しています。人々はますます環境に優しい選択を優先するようになり、企業も同様に、進化する規制のために環境に優しいアプローチを採用しようと努力しています。
eコマースの領域では、多くの要素が全体的な成功に貢献しており、今日取り上げたそれぞれの側面は本当に、ものすごく、重要なんです。 - David Rubinstein
-
そのようですね。
さて、そろそろ時間が無くなってきました。
Henri、今日は本当にありがとう、心から感謝しますよ。 - Henri Brisard
- David、こちらこそ、とても光栄でした。
- David Rubinstein
-
このマイクロ・ウェビナー・シリーズの全6回分がsdtimes.comでオンデマンドで視聴可能であることを、参加者の皆さんにぜひお知らせしたいと思います。
だから、最初の1本、最後の1本、あるいはその間の1本しか見ていない人は、sdtimes.comで遡って全シリーズを見ることができますよ。この連載のスポンサーになってくれたCatchpointにも感謝の意を表したい。
私は今回のウェビナーが素晴らしい成果を上げたと思っており、皆さんは今やインターネットがビジネスの様々な側面にどのように影響を及ぼすかをより理解するようになりました。それではまた次回、SDタイムズのDavid Rubinsteinでした。